〜 いきているきろく 〜
2008年03月編 その1

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2008/03/01 (土)

東京へ

_ 演劇集団キャラメルボックスの『きみがいた時間 ぼくのいく時間』を観に、東京へ。

_ 行きの新幹線はN700系。今回、現在走行位置を見ながらニヤニヤしたかったので、GPSとノートPCを持ってきていた。で、N700系には窓側の席にコンセントがあるということだったが、乗る際には気づかず…降りる際に発見…。ノートPCのバッテリーが保ったから良かったものの。

N700系その1 N700系その2

_ 東京駅に到着後、秋葉原へ移動するため山手線のホームへ。ホームに着くと、最初に入ってきた電車が「ゲームセンターCX号」(ラッピング電車)!今回、これを目撃できたらいいなぁと思っていたのだけど、あまりのナイスタイミングにびっくり(山手線は1周約60分、ゲームセンターCX仕様のラッピングは内回り・外回り各1編成だけみたいなので、タイミングが悪いと1時間遭遇できないことになる)。

_ その後、7年ぶりに秋葉原散策。電気街としての劣化が激しい大阪・日本橋と比べれば、まだまだ電気街だなぁと感じた。2時間程ぶらついた後、JR秋葉原駅に戻ったら、GCCX号に再び遭遇(これは計画通り)。

東京駅で遭遇したGCCX号 秋葉原駅で再び出会ったGCCX号

_ 次は、東京に行ったら一度は訪ねておくべきか、と思っていた靖国神社へ。第一鳥居付近には観光バスがずらりと並んでいた。休憩所でたこ焼きを食べた後、第二鳥居をくぐって拝殿へ。第一鳥居から拝殿へ向かう境内は至って普通の神社だったが、拝殿前から右に折れたところに、普通の神社にはない軍事博物館「遊就館」が建っていた。

その遊就館に入ったのは15時過ぎ。入り口に所要時間が「1時間30分程度」と書かれていたので、序盤に展示されていた刀剣類や甲冑などをのんびりと見て回る。しかし、半分も見ないうちに17時が来てしまった…。2階→1階と進むうちの、2階部分の途中から流し見状態で、「靖国問題」を識る上で肝心要と言うべき大東亜戦争(太平洋戦争)の展示部分は殆ど見ることができなかった…。兵器陳列も素通り。うーん、もう一度来るか。しかし全部まともに見ようと思ったら、4時間ぐらいはかかりそうだなぁ…。

そういえば、入ってすぐの展示室に、大伴家持、宗良親王、三井甲之の和歌とともに、地元・本居宣長の和歌「敷島の大和心を人問はば朝日に匂ふ山桜花」が掲げられていた。百人一首のテーマパーク「時雨殿」の資料展示室に展示されていた「愛国百人一首」にもこの歌のかるたがあったな。戦時中に本来の歌意ではない解釈がなされ、愛国心と結びつけられてしまった歌だそうだが、ここに掲げられた意図はどのようなものだったのだろう。英訳をちゃんと読んでおけば良かったか。

靖国神社 遊就館本館

_ その後、池袋サンシャイン劇場に移動して、『きみがいた時間 ぼくのいく時間』を鑑賞。ロビー前、いつもよりお祝いの花が多い。さすが上川隆也主演…。そのロビーをうろうろする間もなく、開演。

「きみがいた時間 ぼくのいく時間」2種類のポスター

_ 以下、ネタバレ。(ネタバレ反転)

_ 冒頭のダンスシーン。時計の針のような表現とか、スパイラルの表現とかが印象的。ダンスシーンは二幕の始まりとかにもあったけど、やはり一番印象的だったのはこの冒頭のダンスシーンだった。

原作の老里志と若里志の対談シーンは、老里志が逢うのは紘未になり、また、一幕では対談シーン自体をなくすシナリオ変更がされていた。これは原作どおり演ろうとすると、上川隆也を2人用意しないといけない(用意できたとして、一幕の対談シーンで老人の正体がばれてしまう)ので、やむを得ない変更だろう。とはいえ、この変更とストーリーテラーの存在のせいで、ちょっと回想シーンと現実シーンの区別がつきにくくなっている気がしたなぁ。

蒸気機関車だったクロノス・ジョウンターに対し、クロノス・スパイラルは複葉機。そのクロノス・スパイラルで過去に跳んだところで、一幕終了。休憩時間に「Caramel Times」という新聞が販売され、二幕スタート。シナリオが大きく違うのはこの里志が過去に跳んでからで、ここはキャラメルボックスらしい膨らませ方。

デイパックに800万円とノートパソコンを持って過去に跳んだ里志。でも、過去の人にノートパソコンを不用意に見せすぎているような…。

岡田達也さんは一幕では謎のイタリア人(『トリツカレ男』の時と同じ、名前が「トト」であることが幕間に販売された新聞に書かれていた^^;)だったが、二幕では黒い役に。この人はこういう役がよく合うなぁ。

12歳の紘未と里志の会話シーンあたりから涙が止まらなくなってしまった。小林千恵さんが12歳の紘未役というのは予想通り^^;(あと、婦警役もやっていた)。老里志と純子が、若里志と紘未のプロポーズシーンを見守る場面もまた、涙、涙。

メイクなどはそのままなのに、歳をとっていくことが感じられる演技力。上川さんもそうだけど、純子役の坂口理恵さんもまた素晴らしかった。二幕の初登場時点の純子、いかにも1970年代の20代女性という雰囲気だったし。

39年変わらず紘未を愛し続けた里志と、その傍らで叶わぬ恋心を抱きながらもその里志を支え続けた純子。思い返せば、一幕で楠本の秘書として登場した時、里志らに冷たい態度をとっていたのは、自分が出会った頃の里志を見た一種の動揺だったのだなぁ。このあたりの演技、もう一度見てみたい…。

まだ公演序盤ということで、みんな噛み噛みだった。台詞のタイミングも微妙なところがあったりして…そういう意味でも、もう一度、公演終盤に見てみたいところ(…が、9日に一般発売された神戸・大阪のチケットは確保できずorz)。

_ パンフレットに挟まっていた公演情報のチラシにあったけど、11月にシアターコクーンで井上ひさし作の『表裏源内蛙合戦』を蜷川幸雄演出・上川隆也主演でやるとのこと。『表裏源内蛙合戦』と言ったら、初演で山田康雄が、再演で安原義人が主役・表の平賀源内を演ったアレじゃないか(再演版はNHKで放送されたのを録画して持っているぞ(^^;)。これは是非とも見てみたいなぁ。

_ 終演後、すぐに夜行バスで帰路へ。サンシャインシティに直行便の停留所があるのでありがたい。今回、7〜8回目の乗車にして、初めて車内で(少し)眠ることができた…が、これはこれで疲れて、翌日はほとんどグロッキー状態だった…。



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