_ 夜行バスに乗って東京経由で横浜入り。まともに寝られたことがない夜行バス、今回は睡眠改善薬を服用して万全の構えで臨んだが、やっぱりなかなか眠れず。でもちょっとだけ、眠ることができた。
_ 眠たい中、朝の9時に会場入り。9時30分からの受付のために並ぶ。しかし、当日参加の列は、なかなか前の日の登録が終わらず、順番が回ってこない。自分は前から6番目だったというのに、受付開始後10分は待たされた。自分の後ろには長蛇の列が続いていたが、あれをさばききったのは一体何時頃だったのだろう…(結局この「受付」は暗黒星雲賞自由部門をを受賞…)。
_ まずは10時開始の「天野喜孝に聞く」に参加。大森望氏、田中光氏が天野喜孝さんと話をしながら、これまでの仕事・作品などを振り返る企画。途中から朝日ソノラマの石井進氏が加わり、獅子王時代のお話など。原稿がなかなか上がってこない連載などは、活躍するキャラを予測して先に描かせたりとか。カバーイラストのような絵は1日で描き上げることもできるらしい(ただしそれは著者の原稿が遅れた場合で、3日でというときもあれば、1ヶ月でというときもある)。
_ 12時から「サイエンスとサイエンスフィクションの最前線、そして未来へ!」。瀬名秀明さん司会進行による、科学者とSF作家がサイエンスならびにサイエンスフィクションの未来について語るパネルディスカッション。瀬名さんは以前SF大会にはもう行かないと言っていたが、今回は5時間もある大型企画をひっさげて登場。プレゼンされた科学者の方々は、もうマッドサイエンティストの領域で、本人たちもそれを自覚(?)。特に阪大(NTTから移ったばっかりだそうだけど)の前田太郎さんのプレゼンは面白かった。寝不足で頭が回らず話にあまりついていけなかったが、Robot Watchにレポート記事が載ったので詳しくはそれを参照。
_ 16時から英語オンリー企画の「ハッブル宇宙望遠鏡から見た宇宙」に。NASAのインジ・ハイアさんがプレゼン。ハッブル宇宙望遠鏡のしくみから入り、ハッブル宇宙望遠鏡が撮影した画像の紹介。プロジェクタの解像度がパソコンの解像度と一致しておらず、しばらくスタッフがプロジェクタをいじくっていた。撮影画像はなかなか興味深かったが、英語が理解できないと充分楽しめないなぁということで、もったいないけど途中退席。第2部に入っている「サイエンスとサイエンスフィクションの最前線、そして未来へ!」へ戻った。
_ 18時から「ヒューゴー賞授賞式」。海外の方で正装している人が結構目についた。そういう場なんだなぁ。いきなりウルトラマンショーで始まったのに驚いていたら、ヒューゴー賞のトロフィーにもウルトラマンの姿が。ヒューゴー賞のトロフィーは基本デザインがロケットと決まっていて、台座のデザインをワールドコン実行委員会で自由にできると規則で定められているのだそうで、Nippon2007の実行委員会はその台座制作を海洋堂に依頼したところ、ウルトラマンがロケットと並び立つ形(あと富士山)のトロフィーができあがったとのことだった。でもトロフィーデザインの主役はあくまでロケットでなくていいんだろうか…(^^;。
授賞式の司会は大森望さんと、スタートレックでおなじみのジョージ・タケイさん。ジョージ・タケイさん、とにかく声が素敵な方で、渋い声好きの自分は聴き惚れてしまいましたよ…。
途中、ウルトラマンがプレゼンターとして再度登場するも、受賞者名が書かれた封筒を忘れてしまいオロオロ。そうこうするうちに、京商が出している二足歩行ロボット「マノイ」が舞台脇から歩いてきて、封筒をウルトラマンに渡す、という演出があって、なかなかかわいかった。結局ウルトラマンは喋ることができないため、その封筒を司会に渡してしまうのだけど(^^;。
残念だったのは受賞者の殆どが大会不参加で、代理受賞ばっかりだったことだなぁ。
_ 10時前に会場着。一コマ目には参加せず、しばらく会場内をうろついていたら、控え室方面から出てきたデイヴィッド・ブリンさんが自分の企画の会議室ではなく隣の会議室に入っていくのを目にする。あれ?と思っていたら、しばらくして慌てて出てくるブリンさん。
_ 11時から「朗読会≪梶尾真治≫」。作者自身が自分の作品を朗読するという企画だが、普通なら発表済の作品を朗読するところ。しかし梶尾さんはわざわざこの企画のために書き下ろし!「栗塚哲也の軌跡」という、クロノスシリーズの新作(その後「SF Japan」11月発売号への掲載が決定)。時間は1時間弱なので、直球勝負の話だった。「机」のあたりでじんわりときてしまった…。
_ 12時〜「星雲賞授賞式」。アート部門は天野さんが久々受賞。GoHのご祝儀的側面もあるかも知れないけど。メディア部門は『時をかける少女』が受賞して、細田守監督が登壇。このメディア部門は他に、『パプリカ』『日本以外全部沈没』もノミネートされていて、筒井康隆原作ものだらけだったのだよなぁ。『日本以外全部沈没』の原作の方は昔、小松さんの『日本沈没』と同じ年に星雲賞を受賞したけど、映画の方は『日本沈没 第二部』との同時受賞ならず。
_ 星雲賞授賞式は柴野拓美賞の途中まで見て退席し、13時からの「サイン会」へ。田中芳樹さんからサインをいただく。サインをして貰う本として『月蝕島の魔物』を差し出すと、わざわざ白いサインペンを出してきてサインしていただいた(『月蝕島の魔物』は見返しが黒)。あと、田中芳樹さんの横ではブリンさんのサイン会の列があり、田中芳樹さんとブリンさんの名刺交換があったり、ブリンさんの娘さん(なかなかかわいかった)が登場したりして盛り上がった。
_ 梶尾さんのサイン会は当初の予定表に14時30分からと書かれていたので無理だなぁと思っていたら、14時からに変更されていたので、次の企画を遅刻してサイン会の列に並ぶことに。自分にとっては特別な一冊(自分の名前を出していただいた作品が収録されている)である『時の"風"に吹かれて』にサインをいただいた。
_ その後、14時からの「田中芳樹の全仕事」に遅参。スライドで「幻影城」でのデビューから『月蝕島の魔物』まで、作者本人といっしょに振り返る企画。集英社スーパーダッシュ文庫版の『ウェディング・ドレスに紅いバラ』の表紙について、「怒ってはいませんが意外には思った」とのこと。また、「絵を見てもう一度読み返してみたが、巨乳でないとは一言も書いていなかった」とのこと(^^;。話の中で何度か登場した集英社の編集長氏の辣腕ぶりがうかがえたような。
_ それからは特にこれといった企画がなかったので、展示ホールAをぶらついたあと、まだ行っていなかった「カフェ・サイファイティーク」へ。ハーバーラウンジB、やたらと遠いぞ…。システムがよくわからなかったのでなかなか戸惑ったが、白衣+眼鏡+理系のハカセたちからアヤシイ食べ物をいただいた。ハチの佃煮とカイコのサナギの佃煮。特にカイコのサナギの佃煮は、歯ごたえが何とも言えず…。韓国では普通に缶詰で売られているものらしい。韓国は、やはり近くて遠い国なのだなぁ…。
_ この日はこれにて。夜は赤レンガ倉庫→シーバス→ランドマークタワー展望台→汽車道と、周辺観光をして過ごす。
_ 10時前に会場到着。当初の予定では12時まで横浜市内観光をするつもりだったが、そんな体力が残っていなかった(^^;。とはいえ、この日は日本語企画が殆ど無いため、展示ホールAなどをぶらぶらしながら時間をつぶす(英語企画の「火星探査:インサイドストーリー」に日本語通訳がついたのを先に知っていれば…)。
_ 12時から「クロージングセレモニー」に出る。デイヴィッド・ブリンが暗黒星雲賞の月曜部門受賞(通常の部門は昨日のうちに終わっていたらしい…。ちなみにゲスト部門は中田市長だったとのこと^^;)。「以前もらった星雲賞と対消滅してしまわないように、家の反対側に掲げます」というコメントに場内大爆笑。最後までブリンさんは大会を盛り上げてくれたなぁ。その後日本のGoHが登壇。小松左京さんは欠席。お体は大丈夫なんだろうか、前日はドンブラコンにも参加されていたようだけど…。柴野拓美さんもご無理をされていただろうが、挨拶では「これでもういつ死んでもいいと思ったが、やっぱり次の日本開催まで生き延びたくなった」。
ワールドコンハンマーを次の開催地デンバーの実行委員長に渡し、大会は無事「お開き」に。疲れたけど楽しい3日間だった。
_ 自分が参加した企画は日本語メインが殆どで、ワールドコンに参加したぜぃという感覚があんまりしなかったなぁ。そういう意味ではもうちょっと英語の企画に頑張って参加しておくべきだった。それでも人生のうちで一番英語を耳にした3日間ではあったけど(^^;。
_
2009年にF1日本グランプリを鈴鹿サーキットで再開。めでたい。それにしても今年の日本GPの開催が迫るこのタイミングで発表するなんて、バーニーは富士にプレッシャーかけてるのかな。下手したら今年の結果次第で、来年の開催も…(^^;。
この日記は、GNSを使用して作成されています。