材料として軽く、構造材が化粧材となり、加工が容易なことから低コスト化が図れます。
建物の強さも、平成12年以降、法改正から、金物取付けの規準強化によって
強さが明確化されました。よって耐震性の高い建物としての信頼度が、大きくなりました。
在来工法とは、柱と梁(屋根又は床部の大きな横材)で、構成され、筋かい、土壁、
板材等に水平抵抗力を持たせた、昔からの工法です。
殆どの一般木造建築は、この在来軸組工法が多いです。 一時、2x4が多くなりかけましたが
また現在、在来工法が多くなってきました。
特徴
各部材に余裕を持たせることが簡単にできます。 よって、建物の強さの選択が容易
にできます。 また、部材の取外しや追加が、簡単に出来ますから増改築も容易に
行える工法と言えます。
在来工法では、柱などの部材に、鉛直力(重量)に対し、比較的余裕のある建物が多いです。
4cmX9cmくらいの木材を柱代わりに45cm間隔に建て、合板を外側に打ちつけるもので
簡単に言うと、箱のようにして作って行く工法と言えます。
特徴
小さい部材ですが、互いに弱点を補いあって、最大限の強さをだせる効率のよい工法
です。 しかし、それは一部の耐力低下が全体に影響しかねない場合があること
そして、増改築は、難しい、と考えておいた方が良いでしょう。
鉄骨造
大きな空間を、確保したい場合に有利な構造と言えます。
重量もそれほど重くないですから、地盤的にも有利になります。
用途的には、工場・倉庫は鉄骨造が殆どです。しかし住宅などでも、壁の制約を
なくしたい場合等、 自由空間を追求する時は、簡単に出来ます。
上記の場合は、一般的にラーメン構造と考えてください。
ラーメン構造は、柱・梁で構成された建物で、他に工場・倉庫に多い、ブレス構造があります。
建築費としては、木造在来軸組にくらべて、概ね2割〜3割程度アップすると考えてください。
これは、基礎工事において、工事量が多くなることも、要因の一つです。
殆どの鉄骨造では、構造計算を行いますから、建物の耐震など、余裕度も把握できます。
これを返せば、自由に耐震等級を設定できることになります。
鉄筋コンクリート造
耐火性能、遮音性能、またコンクリートの質感などを求めたいとなると、
鉄筋コンクリート造が最も有利になります。
この構造には、壁式構造とラーメン構造に大別できます。
壁式構造は、住宅や賃貸マンション(間取りタイプが同じ)場合によく選択されます。
上下階の壁位置が違うような建物や、壁を多く設けることが出来ない建物は、ラーメン構造
となります。
コンクリートは熱容量が大きいですから、外壁等は、断熱をしっかりしないと、結露などの問題
が生じる事もありますから、注意しなければなりません。
建築費は木造在来軸組に比べ、5割以上アップすることを念頭に置いた方が、良いでしょう。
また場合により、基礎工事に多く費用が掛かってしまうことも考えなければなりません。
地震力の受け止め方によって、いろいろと名称があります。
一 耐震
二 免震
三 制震
何れも、地震力に対して、建物を守る方法です。
これは字の如く、地震に対して力には力で抵抗して、絶対に負けないと言うような
構造です。 柱や壁・筋かいなどが、頑張って抵抗するものです。
今まで殆どこのタイプです。 倒壊したのは、負けたと言う事ですが、旧基準などでは、
相手の力(地震力)を、過小評価していた面もあります。
絶対的に強くすることは、可能ですが、部材が大きくなることを覚悟してください。
費用的にびっくりするほど、掛かるものでもないです。(限度によります)
地震力が建物に伝わりにくくする構造です。
基礎や柱根元などに、ゴムのような柔らかい物を置き、その上に建物を載せることで
地震力がある程度の力しか伝達されません。
よって、震度6程度が震度3くらいに減衰され、建物に大きな力が加わりませんから、部材も
小さくでき、家具・什器・機器の被害も軽減される工法と言えます。
しかし、免震材の積層ゴムは永久ではないので、保守・点検が要ります。
住宅では、基礎の上に鉄骨でフレームを組み、上に建物を建てる方法が多いようです。
工法により、違いますが、一般的住宅では300万円くらい、アップになるでしょう。
土地も周囲にある程度の空間が必要です。
これも、免震と良く似たもので、建物が受ける地震力を小さくする工法です。
免震は、直接入ってくる前で、減衰させるのに対して、入ってきた地震力を、機械的に減衰
・吸収させる工法です。
例として、上階に錘を置いて、地震力を打ち消すように、錘を移動制御させて地震力を低減
させるとか、筋かい等、一定の力以上になると、滑り出し、力を逃がすなどの方法です。
これは、効率良いですが、作動状況によっては、問題も発生するから充分な検討と対策
が要ります。
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